メダカの飼い方

秋に生まれたメダカを育てる方法!大きく育てるコツと冬眠の目安

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投稿日:2023.10.07

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メダカの繁殖は水温が高い春から秋にかけて行われるのが一般的ですが、近年は残暑が長引く傾向にあり、秋が深まる10月に入っても産卵が続くことがあります

しかし、産卵した時は水温が高くても、秋は水温の変動が激しいですし、冬に向かって急激に気温が低下していくため、生まれたばかりの稚魚がちゃんと育つか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

実際、秋生まれのメダカの育成はかなり急を要します。春と同じ感覚で育成していると成長が間に合わず、冬を越せない個体が出てきてしまいますので、水温が高いうちに寒さに耐えられるぐらいの体力を付けさせましょう

そこで今回は、秋に生まれたメダカを上手に育てる方法と、メダカの冬眠について解説します。

プロアクアリストたちの意見をもとに秋に生まれたメダカを大きく育てるコツを解説

ピンセットで水草を植栽する水槽メンテナンス作業
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

秋に生まれたメダカの稚魚は、迫りくる冬に備えて早急に体力を付ける必要があります。
餌のやり方や育て方に気を付けながら、丈夫なメダカに育てて冬を越しましょう

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、秋に生まれたメダカを大きく育てるコツを解説します。

メダカは秋に生まれることもある!

腹部に卵をぶら下げて泳ぐメダカのペアと稚魚の姿
メダカの産卵シーズンというと暖かい春~夏をイメージしますが、最近は長引く残暑の影響を受けて、屋外飼育でも9月後半から10月あたりまで産卵を続けるケースが増えています
このような少し時期外れに生まれたメダカは、秋生まれと呼ばれて春に生まれたメダカとは区別して育てられるのが一般的です。

ここでは、秋に生まれたメダカの特徴と育成する上での注意点を解説します。

秋生まれのメダカとは

秋生まれのメダカとは、暑さのピークを過ぎた9月以降に、屋外の飼育環境で誕生したメダカの卵や稚魚のことです。

そもそもメダカは、水温や日照時間などの条件が合えば一年中繁殖する魚なので、繁殖シーズン外に産卵すること自体はそれほど珍しくありません
機材を使って水温を保てる室内水槽ならば、どの季節に生まれたメダカでも特に区別せずに同様の条件で育てることが可能です。

一方屋外では、季節の移り変わりによる水温変化で餌食いや成長の速度が大きく変わります。暖かい間に成長できる”春生まれ”と、冬に向けて水温が低下していく”秋生まれ”では、理想的な成長のさせ方や管理の仕方が異なることから、秋生まれのメダカは区別して飼育するようになりました。

秋生まれの稚魚は育ちにくい?

一般的に秋生まれのメダカは成長が遅く、飼育が難しいとされることが多いのですが、これには季節に伴う気温の変化が大きく関係しています。

メダカは水温20~28℃程度の暖かい季節が最も活性が高く、餌の食べもよくなります
春生まれのメダカは、孵化してから成長するまでの期間のほとんどをこの水温下で過ごすことができるので、しっかり餌を食べて大きく成長し、体力を蓄えてから冬を迎える理想的な成長過程を辿りやすいです。

対して秋生まれのメダカが過ごす秋から初冬にかけては、日に日に気温が低下していく上に、日中と朝晩の気温差も激しくなり、メダカが思うような活性を得られず十分に成長できないことが増えていきます。
また、水温が激しく変化する環境は生まれたばかりの稚魚には大きな負担となり、体調を崩してしまいやすいのも問題でしょう。

成長しきる前に冬をむかえてしまう

秋生まれのメダカを育てる上で一番の問題となるのが、越冬です。

上記でも触れた通り、春生まれのメダカは成長に必要な期間を水温の高い環境で過ごし、冬眠に耐えられるだけの体力をつけて体を仕上げてから冬を迎えられます。
一方秋生まれのメダカは、仮に9月生まれだとしても水温が下がりだすまでに1~2ヵ月程度しか猶予がなく、この間に越冬のための体づくりを急ピッチに進めなければなりません

成長しきらないまま冬を向かえてしまうと低水温のストレスに耐えられない可能性があるため、そもそも屋外で越冬ができるのかを含めて、メダカの様子を見ながら適切に判断する必要があるでしょう。

秋生まれのメダカを安全に冬眠させる考え方

水草に咲く白い花とオタマジャクシ
本格的な冬を迎えるまでにあまり余裕がない秋生まれのメダカの場合、そもそも屋外でそのまま冬眠させられるのかどうかを検討する必要があります。

ここでは、秋生まれのメダカを冬眠させるかどうか判断する基準を解説します。

孵化までの日数から冬に間に合うかを計算する

青い目をした小さな魚と水面の粒
9月以降にメダカが産卵していることを確認したら、孵化から越冬できる最低ラインの体長になるまで何日かかるのかを計算し、冬眠させるかどうかを検討しましょう

まず、メダカの卵が孵化するには「1日の平均水温×日数」がおよそ250℃に達するのが目安とされており、大体の日数を推測できます。

  • 平均水温25℃の場合:約10日
  • 平均水温22℃の場合:約11~12日
  • 平均水温20℃の場合:約12~13日
  • 平均水温18℃の場合:約14日

秋は昼夜で水温が5~10℃ほど違うこともあるので、昼間の最高水温ではなく朝晩を含めた平均を取って確認してください
ちなみに、平均水温が15℃を下回るときは、卵の成長が止まってしまうため最初から室内で管理することをおすすめします。

次にメダカの稚魚が越冬できる最低ラインである2cm前後まで育つのに要する期間ですが、これはおおよそ1ヵ月半~2ヵ月程度です。

この目安を踏まえて、関東地方の平均気温を例に計算をしてみると、

9月中旬の平均気温約23℃の場合→孵化まで12日+成長までの日数45日=57日

となり、最短でも孵化から2ヵ月程度の期間が必要なことがわかります。

この結果から仮に11月までに冬眠の準備を終えたい場合、9月前半までに孵化した個体は屋外で間に合う可能性がありますが、それ以降は室内飼育に切り替えて、冬眠させずに春を待つのが安全です。

平均気温や気温が下がりだすタイミングは地域によって異なりますので、お住まいの環境に合わせて判断してみてください。

冬眠明け間近の2~3月が落ちやすい

メダカの冬眠は、時に命を落としてしまうこともあるほどのリスクを抱えています。

冬眠中の死因で最も多いとされるのが体力不足。冬眠中のメダカは基本的に餌を食べず、秋までに付けた体力を少しずつ切り崩しながら春が訪れを待つため、途中で体力が尽きてしまうと春を迎えることができないのです。

さらに、落ちやすい時期を調べてみると、厳寒期の1月ではなく寒さが和らいでくる2〜3月が危険という声が多く聞かれました。

2~3月は冬眠の終盤で体力も限界を迎えくる頃です。
さらに2月下旬から3月にかけては水温が少しずつ上昇してくる時期と重なっており、暖かい日が続くと眠りから覚めて少し活動し、気温が下がるとまた活性が落ちるという、半覚醒のような状態が続きます
メダカは中途半端に覚醒すると、眠っているときよりも体力を消耗してしまうため、そこで体力切れを起こすことが多いのでしょう。

このような事情から、秋生まれのメダカを冬眠させる場合は、できるだけ多く体力をつけて少しでも余裕をもって冬を迎えることを意識してください。
少しでも不安な場合は、室内飼育に切り替えることをおすすめします。

秋生まれのメダカを立派に育てるポイント

水面に反射するメダカの稚魚と膨らんだ腹部
特徴や注意点を確認したところで、ここからは秋生まれのメダカを越冬できるサイズまで育てるコツをご紹介します。
秋生まれのメダカを上手に育てるポイントは大きく分けて2つ。栄養豊富な餌成長を促す飼育容器です。

ポイントを意識して気温が下がりきる前にある程度まで大きくできれば、冬眠の成功率も高まりますので、ぜひ実践してみてください。

水温が下がりきる前に餌を十分に与える!

稚魚が生まれたら、少しでも気温が高く餌の食べが良いうちに、効率よくたくさん食べさせて大きく育てることを意識しましょう。

稚魚の餌やりでは、一度に与える量を増やしても食べきれず食べ残しが増えてしまうだけなので、一回の量は変えずに給餌の回数を増やしてこまめに与えるのが基本です。
人工飼料で管理する場合は、キョーリンの『稚魚のエサ ハイパー育成』など、増体に向いた高栄養の餌を選んで与えると、さらに成長促進の効果が期待できます。

栄養サポートにはグリーンウォーターがおすすめ

日中、こまめに餌を与えるのが難しいという方におすすめなのが、グリーンウォーターです。

グリーンウォーターは稚魚の餌となる植物プランクトンが豊富に含まれた飼育水のこと。この中で飼育すると、稚魚の周りに常に餌がありいつでも好きな時に食べられる環境を整えられます。

朝晩の在宅時間に栄養満点なゾウリムシや人工餌を与えて、日中はグリーンウォーターで植物プランクトンを補給する、という二段構えで栄養を摂取できれば、短期間で体格の良い健康なメダカに育ちやすいです。

ただし、秋のグリーンウォーターは夏のようには維持できません。植物プランクトンも日光で増えるため、日が短くなる10月以降は濃い緑だった水が数週間で透明に近づいていきます。
グリーンウォーターの濃度を維持するには、濃い状態の飼育水をペットボトルに取り分けて、室内の明るい窓辺で培養する「種水」を確保しておき、定期的に飼育容器につぎ足しながら管理するのが良いでしょう。

ちなみに、濃くし過ぎると急な冷え込みでプランクトンが一斉に死んで水質が崩れることもあるため、底がうっすら見える程度の濃度で十分です。

水温が下がってきたら餌を与える時間帯を工夫しよう

水温が18℃を下回る頃になると、メダカの活性が著しく低下していきます
食欲や消化機能も落ちてくるため、餌の回数を増やしてもあまり成長に繋がらず、むしろ食べ残しが増えて水質の悪化を招くことも。

このような場合は、一日の中でも水温が一番高い時間帯を狙って餌を与えるのがおすすめです。具体的には晴れた日の10時~15時頃が狙い目で、メダカが良く泳いでいることを確認してから餌やりをすると、効率よく栄養を摂取させることができます。

飼育容器を工夫する

稚魚が多数入った白い容器のクローズアップ
秋生まれの稚魚を上手に育成するためには、飼育容器にも気を配りましょう。
メダカは基本的にはとても丈夫な魚なので、気候の良い時期であればどんな容器でも問題なく成長します。

しかし、冬までに駆け足で成長させたい秋生まれの場合は、成長を促すために十分な広さと、できるだけ水温を保つことができる保温性を備えた飼育容器を準備してあげることが大切です。

広い容器で飼育する

水を汚しにくくやや過密気味でも飼育が可能なメダカですが、成長を促したいときは水量に対して余裕を持たせるのがおすすめです。
最低でも1匹に対して1Lの水量を確保できる大きさの飼育容器を準備しましょう。

水量が多いほど水質を維持しやすくなるのはもちろん、自然発生する微生物の量が増えて稚魚が食べられる餌が増えますし、他の個体との干渉を減らすことでストレスの軽減にもつながります。

ただし、広すぎる飼育容器は人工餌に気づきにくくなるというデメリットがあるのも事実。

もし、餌が食べられていないときは、稚魚の目の前に落としてあげるなどの対策を検討してください。
特に生まれて2週間ほどの針子は遊泳力が弱く、餌にたどり着く前に消耗してしまいやすいです。可能であれば、最初の2週間程度は小さめの飼育容器の中でしっかりと餌を食べさせ、泳ぎが安定してから広い容器に移すと管理がしやすくなります。

この場合は、小さな飼育容器は水質が悪くなりやすいため、フンや餌の食べ残しはこまめに取り除き、飼育容器を移すときは必ず水温を合わせてからメダカを移動してください。

発泡スチロールで保温する

水温を少しでも高く安定させるために、飼育容器には保温性の高い発泡スチロール製を使用するのがおすすめです。

日中に上がった水温の低下を緩やかにしてくれるので、稚魚にかかる負担やストレスを軽減できます。水温が暖かい状態を長く維持できれば、メダカの活性が高まり餌の食べも良くなって、成長も早まるでしょう。
さらに黒色の容器ならば日の光を集めて、より高い保温効果が期待できます。

飼育容器の周りにすだれを立てかけて風をさえぎったり、雨を防ぐために屋根を付けたりなどの、工夫を組み合わせるのも有効です。

水量や飼育容器の置き場所を工夫する

水温は水深や飼育容器の置き場所によっても変わります

水温を高く維持したい秋生まれのメダカの飼育では、できるだけ水深を深めにして水温が下がりにくい状態を作りましょう。

また飼育容器の設置場所は、日当たりが良く、北風が直接当たらない場所が最適です。地面に直置きする場合は、飼育容器と地面の間に発泡スチロール板やすのこなどを一枚はさむと、底からの冷えを予防できます。

さらに、冷え込みが厳しい日は容器の半分程度に蓋をすることでも、水温の低下を緩やかにできます。上部前面を塞いでしまうと光と酸素が不足するため、半分程度は開放しておきましょう。

屋外での保温対策は、一日のうちの最高水温と最低水温を確認しながら行うのが理想です。
テトラ メダカの浮かべるデジタル水温計』などの、最高水温と最低水温を感知してメモリーできる水温計を使って毎日の変化を記録しておくと、保温対策の効果を数字で判断できます。

成長が足りないときは無理せず室内越冬に切り替えよう

小型水槽にグッピーと水草、フィルターの配置
成長を促す努力をしても、生まれたタイミングや個体差などで、思うような大きさまで育たないメダカが出てくることもあるでしょう。

このようなメダカは、冬眠させるリスクがかなり高いので、無理をせずに室内飼育に切り替えることをおすすめします
室内飼育の対象となるのは、水温が18℃以下になった段階で体長が2cm以下のメダカや、他に比べて細いの個体です。

室内は屋外に比べて、冬でも水温を高めに維持できるのが一番のメリット。無加温でも屋外よりはよほど暖かいですし、水槽用ヒーターで加温すれば冬でも23~26℃程度を維持できます。

この水温ならば活性が落ちないので、冬の間も引き続き餌を食べて成長することができますし、他のメダカが冬眠から目覚める春になったタイミングで元通り合流させれば、遜色なく飼育を続けられるでしょう。

室内・屋外飼育を切り替えるときは水温差に注意!

室内と屋外で飼育場所を切り替えるときは、水温差に十分注意してください。
例えば水温15℃だった屋外からいきなり水温23℃の室内水槽に移すと、体力のない個体は水温差でショック症状を起こす危険があります。

まず、屋外から室内飼育に切り替える場合についてです。
飼育容器ごと室内に移動するときは、室内に引き入れたらそのまま触らずに、自然と室温に水温が馴染むのを待ちます。室内に用意してある水槽にメダカを移すならば、水槽に浮かべられるくらいの小さな容器にメダカを移して、水温を合わせましょう

水槽用ヒーターで水温を上げるときは、一日1℃を目安にメダカに負担をかけない範囲で行います。

室内から屋外に戻す場合も、基本的な考え方は同じです。越冬のために室内で過ごしていたメダカならば、日中の水温が18℃前後で安定する4月頃を目安に、水温を慎重に合わせてから屋外に移動しましょう。
水槽用ヒーターを使用していた水槽から移すときは、ヒーターを止めて数日置き、屋外との水温差5℃以内になってから合流させます

まとめ:秋に生まれたメダカを育てる方法!大きく育てるコツと冬眠の目安

水面に浮かぶ浮き草と泳ぐメダカの稚魚たち
秋に生まれたメダカを育成するコツや越冬の考え方をご紹介しました。

残暑が長引いて水温が高い状態が続くと、10月頃になってもメダカが産卵することがあります。
このような秋生まれのメダカは、低水温の中で活性が保ちにくく、また冬眠までの間もないので上手に育てるのが非常に難しいです。

まずは、冬眠が始まるまでの期間を逆算し、屋外と室内どちらで越冬させるのか方針を決めましょう

屋外で越冬させるときは、グリーンウォーターや高栄養の餌をこまめに与えて成長を促し、冬眠に備えてください。
水温が18℃以下まで下がる段階で、体長が2cmに満たない個体は、冬眠のリスクが高いため、無理せず室内飼育に切り替えて育成を続けるのがおすすめです。

秋生まれのメダカも上手に育てれば春には立派な成魚となります。生まれ時期に関係なく大切に育てていきましょう

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投稿されたコメントやご相談と回答

  1. 木下進治 より:

    秋産まれのメダカは冬を越せるか?

執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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