金魚の天敵とは!空・陸・水中の外敵と屋外・室内飼育の落とし穴を解説

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丈夫で飼育がしやすい金魚は、室内水槽でも屋外のビオトープでも楽しめる初心者からおすすめの観賞魚です。
しかしいくら丈夫だからと言っても油断は大敵。屋外飼育では鳥や昆虫、動物など空、陸、水中様々な場所から金魚を狙う天敵がいますし、室内飼育でも水温や水質の変化といった、飼育環境に危険が潜んでいます。
また、飼い主が良かれと思って行っていた行為が、実は金魚に負担をかけているということもあるでしょう。
ある日金魚がいなくなってしまった、体調を崩してしまったということがないよう、あらかじめ対策をして金魚の安全に配慮することが大切です。
今回は金魚を襲う代表的な天敵とその対策を解説します。大切な金魚を長生きさせるためにも、ぜひチェックしてみてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに金魚の天敵と安全を守る対策を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
金魚の飼育環境には安全を脅かす様々な天敵が潜んでいます。
しっかり対策をして、金魚の健康を守りましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、金魚の天敵と安全を守る対策を解説します。
屋外飼育で要注意!金魚の外敵

品種改良により現在の鮮やかな体色を獲得した金魚は、屋外で活動する生き物からすると非常に目立つ存在で、常に外敵に狙われていると考えて間違いありません。
ここでは、屋外飼育の金魚を狙う主な天敵と対策を、空・陸・水中の3つのルートに分けて解説します。
空からの天敵:サギ・カラス・カワセミなど

開口部が広い睡蓮鉢やビオトープで特に注意したいのが、上空から金魚を狙う鳥類です。
体が大きいアオサギやシラサギは成長した金魚でも丸呑みにしてしまいますし、賢いカラスは水面に近づいてきた金魚をくちばしで引きずり出す力があります。また、カワセミのなどの小型の鳥も、飼育容器に飛び込んで小さな個体を捕食することがあるようです。
人間が上から金魚を鑑賞しやすいということは、空を飛ぶ鳥たちからも金魚が丸見えの状態ということ。格好の標的です。
金網でフタをしよう
上空から金魚を襲う天敵から金魚を守るには、飼育容器に防鳥ネットや丈夫な金網をかぶせておくのが一番です。物理的に上空からの侵入を遮断できれば、鳥による被害はかなり防げます。
網の目が粗いとくちばしが入り込んでしまう可能性があるため、目の細かいものを選ぶとさらに安心でしょう。
少々見た目は悪いですが、人間が近くで鑑賞するときだけ網を避ければ、鑑賞性もそれほど問題ありません。
陸からの天敵:野良猫・アライグマ・ハクビシンなど

「ビオトープの金魚がいつの間にか消えてしまった…」というケースの多くは、陸地を移動する動物が原因と考えられます。
例えば猫は、水面で動く金魚を前足で掬い上げることがあり、捕まえた金魚を食べるだけでなく遊びの延長で傷つけてしまうことが少なくありません。
さらに最近はアライグマやハクビシンなどの夜行性動物による被害も深刻。小動物は手先が器用で力もあるため、軽いフタや網を乗せたぐらいではこじ開けて捕まえられてしまいます。人間が寝ている夜に近づかれるところも厄介です。
センサーライトが有効
夜行性の動物を退けるのに効果的なのが、人や動物に反応するセンサーライトです。警戒心が強い生き物は突然明るくなるような場所を嫌う傾向があり、うまく設置すれば驚いて逃げていきます。
さらに飼育容器にはフックや固定具でしっかりロックできるフタを設置しておけば、被害をかなり軽減できるでしょう。
水中に紛れ込む天敵:ヤゴやザリガニなど

水中に潜んで金魚を捕食する水生昆虫や甲殻類も、金魚の天敵です。
屋外飼育の容器に忍び込む身近な昆虫として知られているのが、トンボの幼虫であるヤゴ。トンボは水辺に産卵する習性があり、いつの間にかビオトープに産み付けられた卵が、そのまま水中で孵化して、金魚の卵や体の小さな個体を捕食します。
また、ザリガニなどの肉食性が強い甲殻類と金魚を混泳させると、金魚が食べられてしまうことも多いです。
金魚の数が少しずつ減っているときは、こうした生き物の混入を疑ってみましょう。
見つけたら除去しよう
まず、金魚を飼育している容器には肉食性の強いザリガニなどは入れないようにしてください。
金魚を傷つけるのはもちろん、水草を食べてしまったり金魚の餌を横取りしたりなど、基本的に金魚とは相性が良くありません。
飼育容器の中に入れた覚えのない昆虫や生き物が混入していた場合は、すぐに取り除きます。外に逃がしてもよいですが、水生昆虫はフタつきのプラケースなどに隔離すれば、そのまま飼育することも可能です。
外からやってくる昆虫は、飼育容器に防虫ネットを張って混入を防ぎます。
また水草にまぎれて卵や小さな生き物が入り込むことがあるため、容器に入れる前にしっかりトリートメントをするのもよい方法でしょう。
季節ごとの自然災害に注意!

金魚の天敵は生き物だけではありません。
特に屋外飼育では、季節や天候の変化による自然の脅威にも十分警戒が必要です。
ここからは、自然災害で金魚の天敵になりうる危険をご紹介します。
夏:高水温とゲリラ豪雨

気温が高い季節は、高水温とゲリラ豪雨に注意が必要です。
屋外飼育で使用するトロ舟や睡蓮鉢などの水量がそれほど多くない容器は、気温や雨の影響を受けやすく、油断をしていると水質や水温があっという間に急変してしまいます。
また、大雨による水位の上昇で、金魚が外に流れ出してしまうといった事態も想定して対策する必要があるでしょう。
すだれを活用しよう
日よけにも雨よけにも使えるすだれは、夏の屋外飼育の強い味方です。
日当たりの良い場所に置いた飼育容器の場合、気温が35℃を超えるような猛暑日は、水温も30℃以上の高水温になってしまいます。あまりに高い水温が続くと金魚がばててしまうため、すだれをかぶせて水面の半分ほどに日陰を作るのがおすすめです。
また、ゲリラ豪雨や台風などの大雨に見舞われた際も、すだれで雨水の侵入を防止できます。風が強いときは飛ばないように重石をするのが良いですが、ピッタリ密閉してしまうと酸欠や蒸れを起こすことがあるため、程よく通気性を確保してください。
水位の上昇を防ぐ工夫
飼育容器に雨が入り込んで水があふれると、金魚が一緒に流れ出してしまう危険があります。このような急激な水位の上昇を抑えるのには、タオルや雑巾を使った簡易的なオーバーフロー対策を仕込んでおくのが効果的です。
タオルの片側を通常時の水面に触れるぐらいの位置に合わせ、もう片方を飼育容器の外に垂らしておきます。水位が上昇するとタオルを伝って少しずつ水が外に排出されて、水位をある程度維持できる仕組みです。
冬:水の凍結と消化不良

変温動物である金魚は自分で体を温めることができないため、水温が5℃以下になると冬眠をして体力を温存しながら越冬します。
水温が15℃を下回るあたりから少しずつ食欲落ちはじめ、水温10℃以下で活動や消化機能が低下、5℃以下になると底の方で動かなくなるのが冬眠までの流れです。
この時期に無理に餌を食べさせると消化不良を起こしたり、冬眠中に腸に残った餌が腐ってしまったりするリスクがあるため、気温が下がり始めたら金魚の様子にあわせた餌やりを心がけましょう。
また冬眠中、水が凍結してしまうと危険なので、飼育容器を寒さから守る対策も必要です。
越冬の仕方に合わせて餌の種類や量を調整しよう
冬場の餌やりは、越冬の仕方によって変わります。
まず屋外でそのまま冬眠させて越冬を考えている場合は、まだ暖かい夏頃からしっかり餌を食べさせて冬眠できる体力を養います。気温が下がってきたら消化の良い餌に切り替えて、少しずつ餌量を減らし、水温が10℃を下回るようになったら餌切りをしてください。
冬眠中は餌やりやお世話は必要ありませんので、春になるまでそのままそっとしておきましょう。
次に、冬眠をさせない場合についてです。冬眠は冬の水温が5℃以下にならないと難しいので、暖かい地域では屋外でも起きたまま越冬することになります。
とはいえ低水温では消化機能が低下するため、冬場は数日に一度、消化に良い餌を少量与える程度にとどめるのが良いでしょう。
飼育水をグリーンウォーターにしておけば、金魚が好きなときにプランクトンを食べられるので、冬場の飼育に役立ちます。
また、飼育容器を移動できるのであれば、冬の間だけ屋内に入れて活性を保ったまま冬を越すのも方法です。
凍結を防ぐ対策
冬眠中、水面が凍る程度であれば底の方でじっとして寒さをやり過ごすことができますが、水中まで凍ってしまうとさすがの金魚も耐えられません。
気温が氷点下になる地域では、飼育容器の周りを発泡スチロールなどの断熱性の高い素材で囲ったり、エアレーションで水面を揺らしたりといった対策をして凍結を予防しましょう。
お世話の仕方が裏目に出るケースとは

毎日何気なく行っているお世話や管理が、実は金魚の負担になっていたということも少なくありません。良かれと思って手をかけすぎると逆効果になってしまう可能性があるため、調度よい加減を心得ておきましょう。
ここでは、お世話や管理の仕方で注意すべきポイントをご紹介します。
こちらは室内飼育・屋外飼育に共通する内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
過密飼育に注意!
購入したばかりの金魚はまだまだ小さく、水槽のスペースに余裕があるように見えるとつい、たくさんお迎えしたくなります。
しかし、成長した金魚は体長10cmを超える中型魚。飼育していくにつれてどんどん手狭になっていきますし、水槽に対して数が多過ぎる過密飼育状態になると、水質の悪化や酸欠が進んで金魚が体調を崩してしまいやすくなるリスクがあります。
そもそも金魚は大食漢で水を汚しやすい魚なので、最初のお迎え時点で飼育数に余裕を持たせるのが長生きの秘訣です。
金魚に合ったろ過フィルターとは
ろ過フィルターを使用するときにも、注意点があります。
ろ過フィルターのパワーは水流の強さと比例しており、強力なろ過フィルターほど水流が強くなりやすいです。
品種にもよりますが、実は金魚は他の魚に比べてヒレが長く泳ぎが苦手で、水流が強い環境では体力を消耗してしまうため、水流とろ過能力のバランスを見ながら金魚に合ったろ過フィルターを選定する必要があるでしょう。
水流が強いと感じる場合は、吐出口の向きをガラス面に向けたり、流木や石、水草で流れの弱い場所を作ったりするのがおすすめです。
また、ろ過フィルターやろ材を洗うときは、定着しているバクテリアに配慮しながら、飼育水で軽くすすぐ程度にとどめると、水質の急変を抑えられます。
餌の与えすぎ
金魚が水面付近で餌をねだる仕草は非常に可愛らしく、ついたくさん餌を与えてしまいがち。
しかし、金魚には満腹中枢がなくお腹がいっぱいでも餌があると、必要以上に食べてしまうことがあります。
餌を食べ過ぎると消化不良を起こして、転覆病や様々な体調不良に繋がる恐れがあるため、しっかり餌の量を管理してあげましょう。
餌やりの目安は1日1~2回、数分で食べ切れる量が基本です。 餌を腹八分目で止めること、調子が悪い日は無理に与えないことを意識してみてください。
また、先ほども触れた通り季節や飼育の仕方に合わせて、消化に良い餌、色揚げ用、増体用など種類を切り替えると、より健康的な個体に仕上がります。
水換えをするときの注意点
定期的な水換えでは、水温や水質の急変に注意します。
よくある失敗は、温度合わせをしないまま新しい水を入れてしまうことです。
特に水道水の温度が下がる冬場は、水槽の水との温度差が大きくなりがちなため、水槽の近くにしばらく汲み置いたりお湯を混ぜたりして水温を合わせてから、水槽に投入しましょう。
また、一度に大量の水を交換したりカルキ抜きを忘れたりなどの理由から、水換え後に水質が大きく変わるのも問題です。水換えは1週間に1度、全体の3分の1程度の量を目安に、必ずカルキ抜きをした水道水を使用してください。
金魚にとって水換えは清潔になる一方、慣れ親しんだ環境が変化するタイミングとも言えます。「とにかく汚れた水を全部きれいにすればよい」と考えるのではなく、金魚に負担をかけないメンテナンスを心がけましょう。
まとめ:金魚の天敵とは!空・陸・水中の外敵と屋外・室内飼育の落とし穴を解説

金魚の天敵について解説しました。
屋外では、鳥類や動物、昆虫など様々な生き物が金魚を狙ってやってきます。気づいたら金魚が食べられてしまっていたということにならないよう、飼育容器にフタをするなどの対策をしましょう。
また、季節ごとの水温変化や豪雨、強風といった自然災害も金魚の天敵と言えます。こちらも金魚の安全を守る対策を怠らないようにしてください。
さらに、過密飼育やフィルターの洗いすぎ、強すぎる水流、餌の与えすぎなど、飼い主のお世話が負担になることもあります。金魚を大切に思うほど手をかけたくなりますが、やりすぎると逆効果になってしまうため、調度よい加減を見極めることが大切です。
金魚を長く元気に育てるコツは、特別な設備よりもまず、日々の小さな注意の積み重ねにあります。
今回ご紹介した内容を参考に、ご自宅の飼育環境を一度見直してみてはいかがでしょうか。


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