アクアリウムコラム

水辺の「ガサガサ」で採れる生き物とは!魚・エビから水棲昆虫も紹介

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気温が上がってくる5月頃からは、水辺のレジャーが楽しくなる季節です。
この時期にしかできない自然との触れ合いを求めて川辺にお出かけするときは、ぜひガサガサ遊びを楽しんでみてはいかがでしょうか。

ガサガサは川底や周辺の草むらを揺らして、中に潜む魚や虫を見つける水遊びの一つです。
小さなお子様から年配の方まで、網一本あれば誰でも簡単に楽しめるので、日帰り旅行などにも取り入れやすいでしょう。捕まえた生き物をプラケースに入れて観察すれば、新たな発見があるかもしれません。

今回のコラムでは、水辺のガサガサで採れる魚・エビ・水棲昆虫など8種類の生き物をご紹介します。
また、ガサガサのコツや親子で安全に楽しむルールなども解説していますので、ぜひガサガサに出掛ける前の予習にお役立てください。

プロアクアリストたちの意見をもとにガサガサで捕れる生き物や楽しみ方を解説

ホースとバケツで海水魚水槽の換水作業を行うスタッフ
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

夏のレジャーで川にお出かけの際は、タモ網を持参してガサガサ遊びを楽しみましょう

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ガサガサで捕れる生き物や楽しみ方を解説します。

水辺の「ガサガサ」とは

用水路で網を使いガサガサ採集をする子供の足元
ガサガサとは、小川や用水路などの岸辺に生える抽水植物や水草を足でガサガサと揺らして、そこに隠れている生き物を網で捕獲する水遊びで、網一本あれば誰でも簡単に楽しむことができます。

普段は隠れていてなかなか出会えない生き物の自然な姿を観察できるのが、最大の魅力です。

ガサガサのやり方

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ガサガサの基本的なやり方はとても簡単です

  1. 下流側の水草の根元や石の隙間にタモ網を差し込むように構える
  2. 上流側から足で植物をガサガサ揺らして網の中に生き物を追い込む

網を構えるとき、できるだけ地面や水底と隙間を作らないように網を固定するのがコツです。

隠れ家に潜んでいた生き物が、揺れや音に驚いて飛び出してきたところを、下流側で構えていた網で捕まえるという非常にシンプルな構図ですが、運が良ければ意外なほど多様な生き物に出会うことができます

素早く泳ぐ魚を追い回すスタイルではないため、小さなお子さんでも大人が少しお手伝いをしてあげれば自分で取り組めるでしょう。

ガサガサにあると便利なアイテム

大阪漁具(OGK) お魚観察撮影ケース 金魚網付 OG649L クリアケース 【海川池の小魚などの観察や撮影に】

ガサガサで遊ぶときは、事前に以下のアイテムを準備しておきましょう。

タモ網

川岸や川床との隙間を作らないよう、先端が平らになっている「D型」の網がおすすめ

観察ケース・バケツ

透明なプラスチックケースがあると横からも観察できて便利

ウォーターシューズ

水辺では石やガラス片などで足を気づけてしまいやすいため、つま先とかかとが覆われたシューズタイプがおすすめ。可能ならば底面が厚いものがベスト。サンダルは流されたり滑ったりする危険があるため避けよう

ガサガサで出会える!水辺の生き物例8種

川で網を持ち捕まえた生き物を手に乗せる子供の姿
ガサガサは普段はあまり見る機会の無い、水中の様々な生き物をじっくり観察できる貴重な学びの機会です。

ここでは、ガサガサで捕まえることができる主な生き物をご紹介します。

モツゴ(クチボソ)などの小型淡水魚

(淡水魚)モツゴ(5匹)

身近な川で捕まえられる小型淡水魚は、

  • モツゴ
  • カワムツ
  • タナゴ
  • メダカ

など、多種多様です。

泳ぎが素早く網で捕まえるのは至難の業ですが、ガサガサで追い込めば比較的簡単に捕まえられます

川魚は海水魚のような派手さはありませんが、銀色に輝く渋い体色はとても魅力的で、水草水槽にもぴったりです。一部の魚種では繁殖期になると、婚姻色と呼ばれる非常鮮やかな体色に変化する様子が観察できます。

ドジョウ・ヨシノボリなどの底物

【charm】(淡水魚)ミックス・ヨシノボリ(3匹)

ドジョウヨシノボリは、川底の石の隙間や泥の中に潜んでいます。

ドジョウはメダカのタンクメイトとしても知られるアクアリウムではお馴染みのお掃除生体です。ヨシノボリはハゼの仲間で愛嬌のある表情をしており、繁殖期のオスはとても美しい婚姻色を見せてくれます。

ガサガサで捕まえられる底物は、他にもドンコやナマズの仲間のギギなどがおり、どの種も個性的な様子が楽しい魚たちです。

スジエビ・ヌマエビなどの淡水エビ

(エビ)スジエビ(10匹)

水中の水草や植物の根のあたりには、

  • スジエビ
  • ミナミヌマエビ
  • テナガエビ

などのエビ類が潜んでいます。
場所によっては一度のガサガサでたくさんのエビが見つかることもあるので、捕まえる楽しみを感じやすいでしょう。

一方、エビ類は魚よりも小さく繊細なので、過度な採取は避けて優しく扱うことが大切です。

アメリカザリガニ

浅い水辺の泥底を歩く赤いアメリカザリガニ
町中にある用水路や公園の小川など身近なところで見かけることが多いアメリカザリガニ
以前は子供が釣り遊びをするときの定番でしたが、2023年から”条件付特定外来生物”に指定されています

捕まえたり持ち帰って飼育したりといった行為は可能ですが、一度飼育したザリガニを放流することは禁止されているため、扱いには十分注意しましょう。

サワガニ

(エビ・カニ)サワガニ レッド(1匹)

水のきれいな川の上流域や小川の石の隙間にはサワガニが生息しています。生息環境や地域によって赤や茶色、青みが強い個体など体色が異なるため、複数個所で捕まえて違いを観察するのも楽しいでしょう。

ちなみに、カニが目的の場合は、足でガサガサするよりも石をそっと持ち上げて下流側に構えた網に導く方法が有効です。

ヤゴ

【生体】オニヤンマ ヤゴ 1匹 from SCRATCH(鬼ヤンマ トンボ 水棲昆虫 ).

トンボの幼虫であるヤゴは、種類によって細長いものや平べったいものなど姿形が様々です。
ガサガサでも色々なヤゴが網に入るので、観察のし甲斐があります

顎の力が強く、種類によってはよく噛みつこうとしてくるので、小さなお子さんが触る場合はヤゴの口元に手を出さないように注意深く見守りましょう

ミズカマキリ・タイコウチなどレアな水生昆虫

【生体】タイコウチ 1匹 from SCRATCH (水棲昆虫 水生昆虫 )

水草や植物の根にしがみついていることが多い水棲昆虫も、ガサガサでよく見かけます。

中でもミズカマキリタイコウチなどは、生息数の減少により今やレア種となっているため、見つけたらぜひじっくり観察してみたい生き物です。観察が終わったら、そっと元の場所にリリースしてあげましょう

また、水生昆虫は大きなカマや鋭い口吻を持つものも多いため、小さなお子さんはケガをしないよう大人がフォローしてあげてください

カエル

【生体】ニホンアマガエル 1匹 大阪産 from SCRATCH( カエル 蛙 アマガエル )

小さな二ホンアマガエルや田んぼでよく見かけるトノサマガエルなどは、オタマジャクシと合わせてガサガサでも良く捕まる代表種です。

ほとんどの種類は持ち帰って飼育することができますが、ウシガエルのみ特定外来生物に指定されていて、成体はもちろんオタマジャクシも飼育や生きたままの移動が禁止されているため、捕まえるときはよく種類を確認しましょう。

安全にガサガサを楽しむためのルール3つ

水草に掴まる小型のザリガニと緑色の水草
誰でも手軽に楽しめるガサガサですが、 自然環境を保護し安全に楽しむためにはルールを守ることが大切です。

ガサガサに出掛ける前に確認したい3つのルールをご紹介します。

流れの速い川ではガサガサしない

安全のためガサガサは、水深が膝下くらいまでの流れが穏やかな浅瀬で楽しみましょう。

全体的に緩やかな川であっても、場所によっては急に深くなったり流れが速い所もあります。足を取られたり流されたりしてしまうと大変危険なため、不用意に踏み込まないよう十分注意してください。

特に小さなお子さんからは決して目を離さず、必ず大人がそばについてガサガサを行ってください

ひっくり返した石や捕まえた生き物は元に戻す

ガサガサを楽しんだ後は原状回復が基本です。

ひっくり返した石は必ず元の場所に戻し、捕まえた生き物も観察が終わったらリリースします
この時、同じ川の流れでも別の場所に逃がすと生態系に影響が出てしまうことがあるため、できる限り元いた場所に逃がしてあげてください。

また、水中に棲む魚やエビは暖かい人の体温に触れると、火傷したり強いストレスを感じてしまいます。採取した生き物を観察するときは、手を水で冷やしてから優しく触れることを心がけましょう。

自治体や国のルールをよく確認する

野生に生息する生き物の中には、自治体や国のルールにより採取や持ち帰りが禁止されているものがあります。

中には採取場所によってルールが変わることもあるため、ガサガサをする前によくルールを確認しておきましょう

採取した生き物を飼育してみよう!持ち帰るときの注意点

観察ケース内の目盛りと黒い線がある淡水魚の横顔
ルールに従って無理のない匹数であれば、ガサガサで採取した生き物を家に持ち帰り飼育することが可能です。

ここでは、生き物を持ち帰る際に必ず守りたい注意点を2つ解説します。

持ち帰るのは「飼える数」だけ

ニッソー 乾電池式 エアーポンプ B-2

採取した生き物を持ち帰るときは、家に飼育設備を用意してから、飼育ができる匹数だけを連れ帰るのが適切です。
水槽やろ過フィルターなどの準備ができていないときは一度諦めて、準備を整えてから再度お迎えしましょう。

また、持ち帰る間に水温上昇や酸欠で体調を崩してしまわないよう、長時間の移動なら乾電池式のエアーポンプ保冷バックなどを用意しておきます。アクアリウムショップなどでは水に入れるだけで酸素を発生させる『酸素が出る石』が販売されていますが、こちらは運搬中に水質を変化させてしまうことがあるため、使用は避けた方が良いです。

一度飼育した生き物は放流厳禁!!

お家で一度飼育した生き物を「大きくなった」「飼いきれない」等の理由で、川や池に逃がすことは絶対にやめてください

たとえ元々いた場所に逃がすのだとしても、水槽で発生した病気などを自然界に持ち込んだり、生態系のバランスを崩してしまったりするリスクがあります。
また、アメリカザリガニのように法律で明確に放流が禁じられている生き物では、罰金や懲役などの罰則が科されることも少なくありません。

最後まで飼いきる自信がないときは、飼育するのではなくガサガサで捕まえて観察するまでに留めておきましょう

まとめ:水辺の「ガサガサ」で採れる生き物とは!魚・エビから水棲昆虫も紹介

網の上で人の手に持たれた黄色い斑点のある川魚
ガサガサは、川岸の植物や水草を足で揺らして飛び出した生き物を網で捕まえる、川辺の大人気のレジャーです。

川を眺めているだけでは出会えない、モツゴなどの小型淡水魚やハゼの仲間のヨシノボリ、エビや水生昆虫などの生き物を捕まえて、間近で観察したり持ち帰って飼育したりすることができます

簡単な動きで生き物を捕まえられるので小さなお子さんからチャレンジできますが、水の流れに足を取られないよう、大人が十分に注意をしてあげてください。

ガサガサは親子で気軽に楽しめる春〜夏の風物詩です。
「流れの速い場所は避ける・生き物を大切に扱う」などの基本的なルールを守って、身近な生き物を観察してみましょう。

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執筆者 Hara.kazu

子どもの頃から魚や昆虫を飼育し、アクアリウム歴は約30年になります。
グッピーやプラティ、ネオンテトラなどの入門魚飼育から始まり、シクリッドのブリーディングなどを経て、最近ではアクアテラリウムのレイアウトを楽しんでいます。

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