ビオトープの蜂に注意!ハチを見かけた場合の対処法や駆除について解説

投稿日:2026.07.18|
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植物も生き物も活性が高い夏は、一年の中でビオトープが最もにぎわう季節です。お世話を楽しみに毎日覗きに行っているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、夏に活発になるのは水生生物だけではありません。例えば人々に恐れられる蜂は、夏に急速に数を増やし、餌を求めて屋外を飛び回ります。
水を求めてビオトープにやってくることもあり、うっかり近づいた拍子に刺されてしまうといった事故も多いです。
幸いビオトープにいるメダカや水草に影響はないものの、飼育者の安全のためにも蜂避けの対策をすると安心でしょう。
今回のコラムでは、なぜ蜂がビオトープに近寄ってくるのか、そして遭遇してしまった際の対処法や予防策について詳しく解説していきます。安全にビオトープを楽しむためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにビオトープに蜂が来る理由と対策を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
夏になるとビオトープで蜂を見かける機会がかなり多くなります。気づかずに刺されてしまうと危険なため、しっかり対策をしましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ビオトープに蜂が来る理由と対策を解説します。
ビオトープ=水場!蜂(ハチ)に注意

暑い季節になるとビオトープの周りで頻繁に蜂を見かけるようになりますが、これには、ビオトープが水場であることが関係しています。
まずは、蜂とビオトープの関係や、水生生物への影響について詳しく見ていきましょう。
蜂は水を飲みにビオトープへやってくる!

蜂がビオトープにやってくる大きな理由が、水分補給です。
餌集めなどで外を飛び回っていた蜂が水を飲みに来るのはもちろん、口に含んだ水をそのまま巣まで運び、巣の中や出入り口に撒いて気化熱で温度を下げたり、幼虫の餌を作ったりするのに利用されます。
程よい大きさで安定して水を得られるビオトープは格好の水場となるため、近辺に巣を持つ蜂が繰り返し飛来してくるようになるのです。
メダカなどの水生生物には無害

ビオトープ付近を蜂が飛び回っていて心配なのが、水中の生き物への影響ではないでしょうか。
スズメバチやアシナガバチなど肉食性の蜂は昆虫を食べることがありますが、狙うのは主に主に地上や空中で活動する生き物であり、水中を泳ぐメダカやミナミヌマエビを捕まえて食べることは、基本的にありません。
蜂が水を飲んでいるだけなら、ビオトープの生き物に直接的な被害が出る可能性は低いでしょう。
一方、人間との接触については十分に注意が必要です。餌やりやお世話でビオトープへ近づいたときにうっかり蜂を刺激すると、刺されてしまう危険があります。
実際に筆者の家族も、庭で作業をしているときに蜂に刺されたことがありました。楽しいはずの夏のビオトープライフが、思わぬトラブルに発展することもあるので注意しなくてはいけません。
もし、水面に止まっている蜂を見つけても、手で払ったり棒で追い回したりすることは避けて、静かに距離を取り、蜂が飛び去るまで待つのが安全です。
頻繁に蜂が現れる場合や人の周囲を飛び回って追いかけてくる場合は、近くに巣がある可能性も考えられます。無理に対処せず、必要に応じて駆除業者への相談を検討しましょう。
庭でよく見かける代表的な蜂4種

私たちの身近な場所に現れる蜂にはいくつかの種類がおり、習性や性格によって危険度が大きく変わります。
ここでは、庭やビオトープの周辺でよく見かける代表的な4種類の蜂について、危険度や特徴、注意すべきポイントをご紹介します。
スズメバチ:危険度★★★

スズメバチは、国内に生息する蜂の中でも特に高い攻撃性と毒性を持つ、危険生物です。
黄色~オレンジのベースに黒の横縞模様が入る派手なカラーリングと、3~4cmにもなる大きな体は大人が見ても驚いてしまうほどの迫力があります。羽音もかなり大きいので、注意していれば少し離れたところからでも存在に気づくことができるでしょう。
ひと昔前は自然豊かな地域で生息する蜂でしたが、近年は都市環境に適応した個体が家の軒先などにも巣を作るようになり、住宅街でも見かける機会が増えてきました。
万が一、ビオトープにスズメバチが飛んできた場合は、絶対に手で払ったり刺激したりせず、静かにその場を離れるようにしてください。
また、同じ場所へ何度も飛んでくる場合は、近くに巣がある可能性も考えられます。巣に近づくとさらに危険なので、もし見つけたら専門業者に相談しましょう。
アシナガバチ:危険度★★★

アシナガバチは、細長い体と長い後ろ足が特徴の蜂です。飛ぶときに後ろ足をだらんと垂らし、ゆっくりと漂うように移動します。
攻撃性、毒性ともにスズメバチよりは劣るものの、複数回刺されるとアナフィラキシーショックを引き起こす危険があるため十分に注意しましょう。
軒下やベランダ、物置の隙間、庭木の枝葉の間など、人の生活圏に巣を作りやすい習性があり、実は人間が刺される被害が最も多い蜂といわれています。
気づかずに巣の近くで作業をしていると攻撃されてしまうことがあるため、蜂を見かけたら周囲に巣がないかよく確認してみてください。
クマバチ:危険度★★☆

ずんぐりとした丸っこい黒の体にふわふわの黄色い毛が生えていたら、クマバチです。
体長は3cm前後で低く響くような羽音を立てる迫力のある蜂ですが、実際の性格は非常に温厚。
ふらふらと人間に近寄ってくるのは、視力の弱いオスがメスを探しているときの行動で攻撃をする意図は一切ないですし、そもそもオスは毒針を持っていないため、刺される心配もありません。
メスは針を持っていますが、手でつかんだり強く刺激したりしなければ刺すことは少ないでしょう。
それでも絶対に安全というわけではないので、ビオトープの近くにいても無理に追い払わず、自然に移動するのを待ってください。
ミツバチ:危険度★☆☆

ミツバチは体長1~1.5cmほどの丸みのある小さな体と、茶色や黄色のしま模様が特徴のポピュラーな蜂です。花の蜜や花粉を集めて暮らしており、庭の花や水場へ飛んでくることがあります。
基本的な性格は大人しく、人が近くにいても攻撃してくることはほとんどありません。
もし人を刺すと、ミツバチの体から針と毒嚢が抜け落ちて自分も死んでしまうため、捨て身の攻撃を仕掛ける必要があると判断したとき以外は、むやみに刺してくる蜂ではないのです。
そのため、ビオトープで水を飲んでいても、刺激せずに見守れば大きな危険はないでしょう。
ただし、巣に近づいたり素手で触ろうとしたりすると刺される可能性があります。危険度が低い蜂でも、こちらから刺激を加えないことが基本です。
蜂をビオトープで見かけたときの対処法

ビオトープの周りに蜂が飛んでいるのを見つけたら、追い払ったり近づいてこないよう薬の散布したりしたくなるもの。
しかし、対応を誤ると人間が攻撃されてしまうことがありますし、ビオトープの近くでの薬の使用は魚たちに影響が出る可能性を考慮して慎重にならなければなりません。
ここではビオトープで蜂を見かけた際の正しい対処方法を解説します。
殺虫剤は厳禁!生き物にダメージを与えます
蜂を撃退するためのアイテムとして蜂用殺虫剤が販売されていますが、殺虫剤は虫だけでなく魚や甲殻類にも強い毒性を示します。
ビオトープの近くで噴射すると、水中のメダカやエビたちもダメージを受けてしまう可能性が高いため、絶対に使用しないでください。
体の小さい魚たちはごく少量の成分が水に入っただけでも弱ってしまいます。
また飼育者自身が気を付けていても、家族が知らずに殺虫剤を撒いてしまったというのも、よくある失敗事例。同居する家族がいるときは事情を説明して、ビオトープの周りでは使用しないようにお願いしておくとよいでしょう。
ビオトープの蜂避けに使えるアイテム
殺虫剤が使えない以上、ビオトープでは物理的な忌避アイテムを活用して蜂を寄せ付けない対策をするのが安全です。
ここでは、ビオトープでも安心して使える蜂避けアイテムを2つご紹介します。
防虫ネット
鑑賞性は低下しますが、ビオトープの容器に防虫ネットや目の細かい園芸用ネットを張れば、物理的に蜂が寄ってくるのを防げます。
ネットは蜂だけでなく、トンボの産卵やヤゴなど他の水棲昆虫の侵入や、鳥、小動物によるメダカの食害の予防にも効果が期待できるでしょう。
ただし、ネットが水面へ垂れ下がっていると、蜂が止まったりメダカが絡んだりする場合があります。
正しく効果を得るには容器より少し高い位置にたるまないようしっかりと張り、隙間ができないよう固定することが重要です。
自然由来の忌避剤を使う
木酢液やハッカ油など、ビオトープの生き物に影響の少ない自然由来の成分を使った忌避剤を使うのもおすすめです。
蜂が嫌がる匂いのする液を薄めて容器周辺の地面へ散布するか、スポンジなどに染み込ませてビオトープの近くに吊るしておきます。
万が一ビオトープに入ってしまうと、水質の急変や生体の体調不良に繋がる可能性があるため、雨などで流れ込まないような位置を選んで、メダカの様子を確認しながら使用してみてください。
また、最近は蜂の天敵であるオニヤンマを利用した虫よけアイテムも販売されています。
精巧なオニヤンマの模型を設置しておくだけで蜂が寄り付かなくなる効果が期待できるので、薬剤を使えないビオトープにもぴったり。100円ショップなどでも類似アイテムが販売されているので、気軽に試せるのもうれしいです。
巣が作られそうな場所を片付ける

蜂を寄せつけにくくするには、ビオトープ周辺だけでなく庭全体の環境を整えることも大切です。
蜂は雨風が避けられて人目につきにくい場所に巣を作ります。住宅地では軒下やエアコンの室外機の裏、物置の隙間、庭木の茂った枝葉の中などを好む傾向があるため、該当の場所には特に注意してください。
蜂の巣は春から初夏にかけて作り始められることが多いので、蜂を頻繁に見かけるときは、小さな巣が作られていないか怪しい場所を確認してみるとよいでしょう。
また、庭木をこまめに剪定し枝葉の間に風が通る状態を保つのも効果的です。使っていない植木鉢や資材などは整理して隠れ場所を減らすことも、蜂の巣作りを防ぐ対策になります。
蜂を見かけたら無理せず駆除業者に依頼しよう

ビオトープの近くに蜂の巣を見つけたら、早急に駆除業者に駆除を依頼しましょう。
最初は小さな巣でも時間が経つにつれて拡大し、あっという間にたくさんの蜂が飛び交うようになりますので、見つけたら早めに対策が肝心です。
ここでは、蜂の巣を放置するリスクや、刺されてしまったときの正しい応急処置について解説します。
蜂の巣を放置する危険性と駆除方法

見つけた蜂の巣がまだ小さく蜂も数匹しかいないようなものだったとしても、放置しておくのは大変危険です。
蜂は夏から秋にかけて精力的に巣を拡大し、どんどん群れの数を増やしていきます。放置している間に膨大な数が飛び回るようになると、ビオトープだけでなく草取りや洗濯など通常の生活の中でも蜂に遭遇する機会が増えていくでしょう。
特にスズメバチは巣を守る意識が強く、近づいただけで威嚇してくることもあります。大きくなったアシナガバチの巣も、多数の蜂が一斉に飛び出す恐れがあるため要注意です。
もし巣を見た場合は、素人判断で棒で落としたり市販のスプレーを近距離から吹きかけたりせず、早急にプロの駆除業者に依頼をしてください。
むやみに刺激すると、攻撃されたと判断した蜂が集団で襲ってくる可能性があるためです。
自治体によっては蜂の巣に関する相談窓口を設けていて、駆除費用の補助を行っていることもあるので、業者へ連絡する前に確認しておくのもおすすめです。
蜂に刺されたら冷静にその場を離れよう!
万が一蜂に刺された場合は慌てて蜂を追い払ったりせずに、姿勢を低くしながら冷静にその場を離れてください。蜂を攻撃すると、周囲にいる仲間が集まってきて追撃を受ける恐れがあり危険です。
安全な場所まで移動したら、傷口を流水でよく洗い、患部の周囲を指で軽くつまんで毒液を外へ押し出します。
このとき、口で毒を吸い出してはいけません。口内に傷があると、そこから毒が体内へ回る可能性があるためです。
毒を押し出すポイズンリムーバーがあると簡単に応急処置ができるので、普段から自然や生き物と接する機会が多い方は用意しておくとよいでしょう。
傷口を洗ったら、患部に布でくるんだ氷や保冷剤を当ててしっかり冷やして様子を見てください。20~30分ほどたって特に極端な症状がなければ問題ないことが多いですが、心配な場合は皮膚科や内科、子供の場合は小児科に指示を仰ぐのも方法です。
まとめ:ビオトープの蜂に注意!ハチを見かけた場合の対処法や駆除について解説

ビオトープに集まる蜂について解説しました。
夏のビオトープには、水を求めて様々な種類の蜂が飛んでくることがあります。メダカやミナミヌマエビが襲われる心配はほとんどありませんが、餌やりや水換えをする人間は刺されないよう細心の注意が必要です。
スズメバチやアシナガバチは特に危険度が高く、刺されるトラブルも少なくありません。反対に、クマバチやミツバチは比較的温厚な性格なので、過度に恐れる必要はないでしょう。
対処法としては殺虫剤の使用を避け、防虫ネットや忌避剤を活用しながら、蜂が巣を作りにくい環境を整えるのが有効です。庭木の剪定や風通しの確保も、日頃からできる予防策のひとつといえます。
もし蜂の巣を見つけた場合は、無理に自分で駆除しようとせず、専門の駆除業者へ相談しましょう。また、万が一刺されてしまった際は、慌てずに正しい応急処置を行い、必要に応じて医療機関を受診してください。
正しい知識を身につけておけば、蜂との遭遇も過度に恐れる必要はありません。安全に配慮しながら、この夏もビオトープでのメダカ飼育を存分に楽しみましょう。


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